日本刀は日本の歴史において、たくさんの刀工によって数多く作られてきましたが、その中でも名刀を多く作り出した刀工は名工と呼ばれ、現在でもその名を残しています。そのうちの一人に、正宗という名工がします。
自分で五郎入道と名乗っていた彼は、享保名物帳という、江戸時代に作られた、日本刀の名物が載っているリストの中で、天下三作という、非常に優れた刀工の一人に選ばれた人物です。
正宗は、そもそも生まれからして他の人とは違い、1264年に、名工と名高い藤三郎行光の子供として生まれました。
成長していくに従って、全国を旅し、様々な場所で刀の製造技術を研究していきました。そして、相州伝という、独自の製法を完成させました。
これは革新的な技法で、薄くて強いという、いいとこ取りのような刀です。彼は、才能はもちろん、常識では考えられないような努力をした、ということが分かります。