日本刀の映りとは、美しさの表現に関わっているものです。平地に光を反射させたとき、鎬筋と刃文の間に白くぼんやりと影のようなものが見えますが、これが映りだと言えます。日本刀には乱れて見えるものと真っすぐ見えるものがあり、前者は乱れ映り、後者は棒映りと呼ばれていることも知っておくと良いです。鑑定の際にも映りは重視されます。時代や刀匠ごとに特徴が異なっているため、じっくりと鑑定されることになります。とある表現技術が途絶えてしまい、再現するために多くの刀匠が挑んできたという歴史もあるほどです。コレクターにとっても重視されている部分であり、日本刀の美しさを語る上で欠かすことができないポイントの1つだと知っておきましょう。